21世紀型教育のススメ

東京都文京区の学習塾ESCA、大学や専門家と連携したマグネットスクール、教材作成などを手がける会社(エスカルチャー株式会社)の代表取締役のブログです。

夏休みの宿題の罠

こんばんは。

暑い日が続いていますね・・・

熱中症には十分注意したいと思います。

さてさて、生徒の皆様は夏休み真っ最中な訳ですが、夏休みで必ず話題になるのが、

 

夏休みの宿題、いつまでに終わるの問題」

 

保護者の方もやきもきしながら、我が子の宿題を見守っているかと思います。

しかしこの夏休みの宿題、実はやり方次第で落とし穴になってしまうことも・・・?

今回は夏休みの宿題の罠について書こうと思います。

夏休みの宿題にこの傾向が顕著に現れるだけで、普段の宿題にも当てはまります)

 

1.宿題(勉強)が作業化してしまう

実は最近授業をやっていて、よーく思うのですが、宿題や授業中の問題演習で、分からない問題に出会ったときに、すぐ諦めたり、空欄にしてしまう生徒が多い。

しかも、そういう生徒は不真面目というわけではなく、夏休みの(長期休みの)宿題は毎年7月中に終わらせてしまうというのです。

 

もちろん、宿題を早めに終わらせてしまうというのは素晴らしいことです。

しかし、そういう生徒の中には、宿題(勉強)が作業化している子がいます。

しかも、いつも早めに宿題を終わらせてしまう子に限って、毎回「早く宿題を終わらせないと・・・」というプレッシャーを感じてしまいます。

かくいう私は、学校の宿題は最後までやらないタイプでした。しかし、塾の数学の宿題なんかは、全く手も足もでない問題でも、最低20〜30分くらいは考えていたと思います。

特に、まだ受験まで時間がある生徒は、自主学習の時間を「考えること」にあてることが大切です。

 

「いやいや、そうはいっても、全く分からない問題を考えろとか無茶ですよ・・・」というご意見もあるかと思いますが、

私が重視するのは、問題にアプローチする姿勢を養うということです。最初はぼーっと眺めるだけでも良いですし、時間を開けてもう一度見てみるのも良いです。

また、間違っていても良いので、式を変形してみる、図に補助線を書き入れてみるなどなど、できることはたくさんあります。

 

2.文章を書く力が衰える

宿題を作業にすることで一番恐ろしいことは、「どうせ間違ってるから書かなくてイイや。」というような思考回路になってしまうことです。

つまり、いかに効率的に宿題を終わらせたか(のように見せる)という事に重点が置かれてしまうのです。

 

この結果、文章を書く力が格段に落ちてしまいます。

せめて、答えを写してでもいいから回答を作成した方が、幾分かマシな状態です。

もう時効だと思うので書いてしまいますが、私の場合は、どうしても分からないところは答えを自分の言葉にすこしずつ言い換えて写していました。

※聞こえはいいかもしれませんが、要は答えを写したことがばれないようにするための防衛策です。先生にはバレバレだったと思いますが。笑

 

これまで文章を書く癖がついていない生徒に、いきなり「何かしら書け!」というのは、ともすれば文章嫌いを加速する恐れがあります。

まずは答えを写してでも、文章を書くことが大切だと思います。

そうすることで、ある程度回答のパターンを身につけることが出来ますし、慣れてくれば、答えを写すことなく、自分の文章を書くことが出来るようになると思います。

 

 

さて、今日は夏休みまっただ中ということで、このような記事を書かせて頂きました。

ご家庭でも今一度、勉強スタイルを見直して頂けると幸いです。