最高の教養
夏河を超すうれしさよ手に草履 ー与謝蕪村ー
【問】
この与謝蕪村の句で「夏河を越すうれしさ」はどこからきているのでしょうか。
これはとある小5の生徒の冬休みの宿題です。
良い問題だなぁと思いました。
これを単に答えが合っている、合ってないで評価してしまったらもったいないなと。
※もちろん正解はありますが。
まず生徒に聞いたのは
「この句を読んでみてどのような情景が思い浮かぶのか」
そして次に尋ねたのは
「それを解釈して自分の言葉で表現してみてほしい」
これって社会に出てからの教養という意味で凄く役に立つのではないかと思うのです。
社会に出れば、ロジックよりも感覚に重きを置いた受け答えをする機会が多々あるでしょう。
食事をしたとき、アートを鑑賞したとき、音楽を聴いたときなど。
そんなとき、自分の意見を相手に伝える比喩として、このような表現(己の感覚を、解釈を含め一般的に知られたものを使って表現する)が使えたならば、さぞコミュニケーションの幅が広がりそうですね。
例えば、おいしいワインを飲んだ後に、その表現をこのような句を用いて伝えるとか。素敵ですね。
少なくとも受験勉強をしているうちはロジックばかりでつまらないかもしれませんが、このような視点から勉強を楽しんでみるのもいいなと思いました。